2011年12月9日金曜日

トレッキング - Jans Hutt ジェンズ小屋を目指せ! 1



母は子供のころからスポーツや体育会系で、もちろん海も大好きですが山は夏でも冬でも大好き。 私はなんでもかんでも母親似なところが多いのですが、こんなところだけはなぜか似なかった私です。スポーツ音痴。



この日はかなり快晴! ウェリントンから1時間ちょっとでいけるくらいの距離に登山道はあります。

ちなみに私の車、ユート(Ute)と呼ばれるタイプな車で、1998年ぐらいからずっと乗ってます。もちろんディーゼルで修理もたくさんした時期もあったし、私のNZ歴史をずっと見守ってくれている相棒でもあります。彼女も29万キロ近く走っていて、いくら古い車が一杯走っているNZといえども、最近はエンジンが強くない状態になってきました。悲

私の心がHILUXにかなり密着していて、車以上の気持ちがあることを知っているポポも、「買い替えを考えた方がいい。」と忠告するほど。そんな日を考えると涙が出てくるほど悲しいけど、今から少しずつ気持ちを整理していこうと思います。きっと一人娘を送り出す、そんな父親の気持ちなんだろうな。

もちろんNZではこの車、まだ人気なので売れるんです。ファームや田舎の方、または4WDをやりたい人には持って来いな状態。あたしみたいにキチンと面倒を見てくれるオーナーが出てくるといいんだけど。



とりあえず向かったのはOrongorongo川トレッキングコース。名前がマオリなので日本人の私たちには読みやすい。「オロンゴロンゴ」。一応駐車場からは2時間もかからないくらい手軽なコースです。




↑なんだか木がフォークみたい。真ん中にふわふわ緑が生えるのは、名前は忘れちゃったけどNZ固有植物で、よく木の上に生えてきます。




ひーひーはーはー、つ、疲れた。ここに座るところがある!座ろうー座ろうー。と自主的に休憩をとり、とにかくおなかが空いてすいて、母親が作ってくれたおにぎりをほうばる私。むしゃむしゃ。



みんなで鳥の声を聴く。私と母の荷物と3人の一泊分の食料を担ぐため、↑ポポは今回大きなリュックを仙人から借りてきました。

おかげで私のリュックには、カメラと非常食に非常カッパみたいなものと飲み物のみ。ポポは、「今回のトレッキングは僕にとって散歩のようなものだからいいんだ。僕は(荷物もちの)ラクダだよ。」 ありがとうーポポ。




地図好きの二人↑。今どの辺りなのか確認。そしてお互い日本語も英語もわからない同士での会話。川の手前までは歩くところが整っているので歩きやすいです。普通のウオーキングシューズでもこれるし、お水さえ持っていればどんな格好でもOK。現に手ぶらなキウイともすれ違いました。




3種類の三角目印。上上、まっすぐ歩いてってーという目印。白いのが私たちが泊まる小屋の方角で、水色がもうひとつの小屋の方角。そしてオレンジ色がトレッキングルートの方角という意味です。



小屋は、NZの政府環境団体、ドック(DOC-Department of Conservation)が面倒を見ています。遠い場所はヘリで飛んでチェックしたりしています。 トレードカラーの緑の看板は彼らが立てたもの。



私たちが目指した小屋の名前は、ジェンズ。

山人同士のポポと母親の話を聞いていると、二人の目的の違いは明らかでした。ポポは小屋を目指して体つくり、緑や大自然に触れて生きがいを感じるような登り方。母は絶景を求めて自然や花を楽しむ歩き方でした。 

ここまで2時間近く歩いても、そんなにアップダウンは激しくないので(あたしはひーひー言ってたけど。)、絶景を求めたい人には物足りないかも? でも緑はわさわさしていて気持ちはいいです♪


母から聞く日本の小屋は無人はほとんどないとか? 小屋には誰か面倒見る人が住んでいるみたい。NZの小屋というと、個人で持っている小屋以外は全てDOCが管理しています。無人の小屋しかなくて、もちろん電気も通っていません。

NZの小屋を利用する時には、ポポも仙人も持っている1年間有効のアルパインパスというものをDOCから購入するか(約100ドル?)、各町にあるDOCで回数券を購入して、小屋についたらチケットポストみたいな箱に入れるだけ。小屋には大体4-7ドルほどで泊まれるところがほとんどです。

どっちもしないで勝手に泊まる人もいるんですが、小屋は無人なので誰もチェックする人はいません。 ゆるゆる~、でもそれがNZなんだなぁ~。



誰も見てないから、お金を払わなくてもいいんじゃないかって? キウイは、山で小屋を管理 してくれるDOCにはありがたい気持ち、管理料として支払うのは当たり前。 これから山小屋を低価格で利用できる環境を保つために、そして環境を守ってい くためにも、小屋を利用する時にはちゃんとDOCで申請しましょうね。

私と母はもちろんアルパインパスなどを持っていなかったのですが、この小屋はちょっと特別。貸しきることができるんです!



最高8-9人泊まれるこのJansHuttは、何人泊まっても1泊77ドル。 DOCのサイトから予約をし、出発前までにDOCへ電話の問い合わせをすると、ドアの番号を教えてくれるという仕組みになっています。 詳しくはこちらのリンクから→ http://www.doc.govt.nz/parks-and-recreation/places-to-stay/lodges-cabins-and-cottages-by-region/wellington-kapiti/jans-hut/



中は案外綺麗!赤いかわいいキッチンに、リビングにはダブルベッドバンクを含めて5人寝れます。

普通の無人小屋は、いつ誰と一緒に泊まる事になるかわからないけど、JansHuttは予約制なので自分たちだけ。子供連れや、ゲストがいる時なんか便利です。カップル二人でロマンチックな夜を過ごすのもよし☆



隣の部屋には4人寝れるバンクがあって、ちゃんとマットレスがあるので寝袋で寝るだけ。湿気がたまらないように、使った後は↑このようにマットレスを上げておきましょうね。



山小屋に水洗トイレがあるだなんてありえなーい!↑トイレペーパーもこんなにあって。



しかもシャワーまであるには私でも驚き。シンクの上にはろうそくを置く場所がちゃんと設置されています。シャワーを浴びる時はこのローソクの光で浴びたので、なんだかロマンチックでした♪ 

お湯は暖炉に火を起こしてしばらくすると、暖炉の後ろに設置されていた水タンクが温まるという仕組み。温度計がシャワー室の中にあって確認することができます。 母親が入った時は、まだ少し温くって反対にシャワーの後は寒かったようです。ごめんよ~。



しかもガスコンロまであって。。。す、すごすぎるーー! NZの小屋は無人ですが、コンロはたまーーーーにあります。ないのがほとんどですが。 でも水洗トイレとシャワーは、ポポでも初めて見たというほどです。普通はボットントイレに、寝るバンクがあるのみ。



リビングの中に紐が巡りまわされてあって、ここで手拭や洋服などを乾かすことができます。いいなぁー♪  こんなに設備が整っている小屋は、ものすごく珍しいんですよ。



赤いドアもお洒落♪



暖炉があるので外には乾いた木を揃えてあります。もちろん使った分だけ、帰るときにちゃんとポポが補充しなおしてくれていました。

一度ポポと仙人がびしょぬれになってやっと小屋にたどり着いたも、小屋にはぬれた木しかなくって暖炉があっても暖まることができなかったとか。自分たちだけじゃなくて、次に泊まる人のことも考えてね。



駐車場から小屋まで2時間もかからないので、ゆっくりウェリントンを出てきた私たち。午後2時という中途半端な時間に到着したので、これからどうするかミーティング。近くの山まで少し歩きに行くことにしました。



いらない荷物はJansHuttに置いて。

↑母のリクエストでワインボトルまで持ってくれたポポ。この時点でキャップを空けていけばよかったなぁ。私の好きなチャーチロードのメルローです。最近はワインやさんでも売られるようになったけど、このCuveシリーズは昔、ワインナリーじゃなかったら手に入らないものでした。



↑このモサモサ感が好きです↓  NZって、雨が降ったりするけど、その恩恵のおかげでこの緑が育っていく環境。都市のウェリントンの水道水でもおいしいお水が飲めるのは、雨が多い地形だからって言うこともありますよね。



小屋から山へ向かってのトレッキングはかなり急でした。看板も全くでてないし、歩く場所もメインなとおりより整備されてないし、根っこ階段ばかり。ひーひー。



また一休み中、時間をもてあましたポポが何かしています。



トレッカーの重要な目印、三角オレンジが落ちていたので、その辺の木を見つけてトントン打ち直していました。ほかのトレッカーの人が道に迷わないように。

メインな通りは歩きやすいし看板も時々見かけるのですが、道脇をそれた道になるとぐんと歩きにくくなります。



そこででました!面倒でわがままなトレッカーの機嫌を直すために出してきたポポの必殺↑。



そう!トレッキング中、道のど真ん中で3分クッキングー♪ 実際このガスバーナーみたいなやつ、2,30秒ぐらいでお湯が沸くくらい強いんです。 これでポポは、腹ペコ女子にインスタントヌードルを作ってくれました。

私にとってものすごい急上がりを登ってきた私には、山途中に暖かいものが食べられるのが嬉しくてとーーーてもおいしかったです。その他にチーズクラッカーや飴玉、ミューズリーバー、チョコレートももちろん常備していました。



みんなでホットスープをすする♪ おいしかったなぁ~♪ おーっと、珍しいポポのカメラ目線。いつもカメラを嫌がってちゃんと見てくれないんだけど、山にいたから機嫌がよかったのかも。やったり☆



疲れが最高に溜まっていた私は、「どこか座れる場所まで歩く」っていうこともできず、「もうここに座る!」 道のど真ん中でアフタヌーンティーをした私たち↑ ね?道がどこかわからないでしょう?



なんせ道が登り道で。



この写真、↑どれだけ急斜面かわかってもらえるかしら?



ちょっとしか離れてないけど、母がもう米粒のように小さい・・・。登るのも大変だったけど、降りるのも大変。

私たちが途中まで登ったのは、McKerrow山。環境庁DOCのサイトから情報をチェックしてみてくださいね。
http://www.doc.govt.nz/parks-and-recreation/tracks-and-walks/wellington-kapiti/wellington/mt-mckerrow/



でも足を上げなくてもいい分、帰りはちょっと早く帰ってくれました。今NZは夏時間なので、夜になってもまだまだ明るい。登山をしていても、夜の8-9時はまだ明るいので、日本でいう「3時になったら」山を降りないと危険」という方式はありません。



結局私のダウンで途中で引き返してきた私たち。母には残念だけど景色は何も見れず、ただ単に体のトレーニングみたいな山道をひたすら登ったあと、またそのまま降りてきました。



でも早く小屋に戻って暖炉に火をつけて、夕食の準備もしなくちゃいけないし。



また川まで戻って小屋へ向かいましょう。

と、肝心の小屋と川の位置なのですが、実は小屋はメインのトレッキングコースから川を渡らないといけないんです。しかも橋がない! どうやって渡ったかと言うと・・・・



長々と読んでくれてありがとう! 続きは明日です。


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6 件のコメント:

  1. いいっですね~!とっても楽しそう^^Summerさんて運動音痴なんですか?!かなり意外です!

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  2. Yokoさん
    私は文系のひきこもりタイプなんで、スポーツは全くだめです!ヨガのみ!

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  3. いいですねぇ。私の場合、ウォーキングをするまでが大変で、歩き始めてしまうと「ああ、やっぱり気持ちいいなぁ」と清々しくなります。
    去年、ナショナルパーク内の2時間コースを友人たちと歩きました。折り返し地点の滝の水がすごく美味しかった!!
    あの辺りは初心者の私にも気軽に歩ける短いコースが沢山あって、なかなかいいですよ。
    難点はオークランドからもウェリントンからも「遠い」って事かな・・・。ちょうど中間地点ですね・・・。

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  4. さすが頼れる男・ポポさん!お母さんが、Summerさんの車の前でピースしてる写真いいですね(笑)。HILUXとのお別れの日を想像するのは悲しいですね。その気持ちわかります!私も昔、子どもが産まれるまで、ずっとジムニーに乗っていたのですが、別の車を探している時、罪悪感のようなものを感じてしまいました、何だか浮気しているような(笑)。トレッキング中の写真、緑いっぱい自然いっぱいで見ていてほっとします!

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  5. SpringLamb さん
    わかりますー!私はスタートラインに立つまでが面倒で、そこまでの準備が遅いんです。行ったら行ったで楽しいんですが・笑。今度機会があったら私たちもSpringLambさんが歩いたコースへ行ってみたいです!

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  6. Kumi さん
    確かにポポは頼れるかも?あんまり考えたことなかったけど、自分でできることもいろいろ頼んじゃいますね。 車に浮気かぁ~・・・。考えたこともなかったけど、想像したら私もきっとそんな気持ちにさせられそうです。ものが朽ちるからこそ愛しみ感は生まれるけどやっぱり切ないです。今日も緑の写真一杯アップしたので、気持ちだけでも自然感を味わっていただいたら嬉しいです☆

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